第1章

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「なに、まだなんか用あんの?」 ナツが3人の一歩前に出る。 「有り難く思え。特別にこれから遅刻したお前らに学校説明と校内案内をしてやる」 「あー、だからさっきから不機嫌なんだ?」 「そうだ。面倒なことを1日に2回もする羽目になったんだからな」 「そんなに嫌ならやんなきゃいいじゃん。うちら別にそんなの生活していく中で覚えるから構わねーよ 「お前らが構わなくても俺構うんだよ」 「だからーうちらは「ナツ、そうしようぜぇ」 あ?」 埒があかないと判断したフユは2人の会話に入り込む。 「面倒臭いのはわかるけどさー、生活していく中で覚える方が面倒じゃない?」 いつもはふざけた喋り方をするフユだが、こういう時は真面目に話す。 意外に場に応じた切替はできるようだ。 「…考えてみりゃそだな。オッサンよろしく」 「オッサンじゃない。倉上(クラカミ)龍磨(リュウマ)だ」 「桂だ、とか言われたら友達になれた気がするwww」 「…落ち着けよフユ」 そんなこんなで4人は担任の先生に学校説明と校門案内をしてもらうことになった。 ――――――――――――――――― In校内 「これから校内案内をしながら学校の説明や校則を教える。しっかり覚えろよ」 「おうよ」 「…だりぃ」 「試験の時意識して見てなかったんだけど、この学校超キレイなんだねー♪」 「お前らの部屋に比べればキレイな方だよなwww」 「…まず服装から説明する。お前らの服装は校則違反だ」 倉上先生はビシッと4人を指差した。 「あ?どこがだよ」 「髪の染色・脱色・ワックス等による変型禁止、髪が肩にかかる場合は一つか二つに縛る、化粧・アクセサリー禁止、スカート丈は膝が隠れる程度、学校指定ではないカーディガン・ベスト・ネクタイ等は禁止、あと紅嶋のパーカも禁止」 「アタシらのファッションに文句あんのかよ」 「てかー、なにその古い校則www」 「守ってる人なんているのー?」 「極僅かだがな。ファッションなんてその人の自由だと思うが、校則だからな」 倉上先生はそう言いながら、ある教室の前で足をとめた。 「ここがお前らのクラスだ」 ―ガラッ 「ハル達の席どこー?」 「お前らの席は1番前の真ん中が海碯と紅嶋、その後ろが桜碕と雪峪だ」 倉上先生の言葉に4人は一瞬固まった。
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