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「なに、まだなんか用あんの?」
ナツが3人の一歩前に出る。
「有り難く思え。特別にこれから遅刻したお前らに学校説明と校内案内をしてやる」
「あー、だからさっきから不機嫌なんだ?」
「そうだ。面倒なことを1日に2回もする羽目になったんだからな」
「そんなに嫌ならやんなきゃいいじゃん。うちら別にそんなの生活していく中で覚えるから構わねーよ
「お前らが構わなくても俺構うんだよ」
「だからーうちらは「ナツ、そうしようぜぇ」 あ?」
埒があかないと判断したフユは2人の会話に入り込む。
「面倒臭いのはわかるけどさー、生活していく中で覚える方が面倒じゃない?」
いつもはふざけた喋り方をするフユだが、こういう時は真面目に話す。
意外に場に応じた切替はできるようだ。
「…考えてみりゃそだな。オッサンよろしく」
「オッサンじゃない。倉上(クラカミ)龍磨(リュウマ)だ」
「桂だ、とか言われたら友達になれた気がするwww」
「…落ち着けよフユ」
そんなこんなで4人は担任の先生に学校説明と校門案内をしてもらうことになった。
―――――――――――――――――
In校内
「これから校内案内をしながら学校の説明や校則を教える。しっかり覚えろよ」
「おうよ」
「…だりぃ」
「試験の時意識して見てなかったんだけど、この学校超キレイなんだねー♪」
「お前らの部屋に比べればキレイな方だよなwww」
「…まず服装から説明する。お前らの服装は校則違反だ」
倉上先生はビシッと4人を指差した。
「あ?どこがだよ」
「髪の染色・脱色・ワックス等による変型禁止、髪が肩にかかる場合は一つか二つに縛る、化粧・アクセサリー禁止、スカート丈は膝が隠れる程度、学校指定ではないカーディガン・ベスト・ネクタイ等は禁止、あと紅嶋のパーカも禁止」
「アタシらのファッションに文句あんのかよ」
「てかー、なにその古い校則www」
「守ってる人なんているのー?」
「極僅かだがな。ファッションなんてその人の自由だと思うが、校則だからな」
倉上先生はそう言いながら、ある教室の前で足をとめた。
「ここがお前らのクラスだ」
―ガラッ
「ハル達の席どこー?」
「お前らの席は1番前の真ん中が海碯と紅嶋、その後ろが桜碕と雪峪だ」
倉上先生の言葉に4人は一瞬固まった。
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