プロローグ

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1560年春 ~小高城~ 「では上杉家と室町の足利将軍家が同盟を結んだのは確実なのだな」 桜がこの地方にも咲き始め穏やかな気候の中政務室で二人の男が向き合って話していた。 とはいえ話しあっている内容は春の陽光に似つかわしくなく、場合によっては戦乱を告げるかもしれない内容を二人は話しあっていたのだった。 「左様ですな殿、草からの報告では御所も春日山もお祭り騒ぎとのことです」 上杉家が京の将軍家と同盟を結ぶ。 これは京から遠く離れてる相馬家にとっても他人事ではない話であった。 何故なら上杉家の領土は広く。もっとも近い場所では蘆名家を越えればすぐに相馬家と領土を接することになるからである。
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