プロローグ

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「好信、これからの行動など決まっておるわ。まずは伊達を潰す。それ以外に我が家が生き残る道は無いわ」 「つまり白石城を落とすと」 武闘派の好信らしく、言う言葉は過激である。 「いや出来るのなら米沢も落とす」 しかし当主の方が過激であった。 「しかし殿、米沢は伊達の本拠地。守りは堅いですぞ」 そう米沢は伊達家当主伊達晴宗を筆頭に1100名を超える兵士を持っていたのだ。対する相馬家は盛胤率いる本隊950名がせいぜいで、残りの第二軍は佐竹家を押さえるために今回は戦えないのが現状であった。 「何気にするな、既に二本松家から此度の戦は一緒に戦うことが決まっとる」 「つまり二本松家の約800人が此度は援軍なのですか」 二本松家は三春城に田村隆顕(タムラ タカアキ)率いる500名と本城二本松に当主義国直率の290名の騎馬隊が存在した。 これに小高城の盛胤直率の騎馬570騎と好信率いる380名。計950名を合わせれば白石城の300名と1100を超える米沢城の兵力を上回っていた。
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