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学校に着いた僕達は玄関にクラス分けの紙が貼られていたのを見つけた。
「んー…お!夏樹!と俺同じクラスだってさ!」
哲が指を指しながらはしゃぐ。
「みたいだねー。じゃ教室行くよ」
「おいおい冷たいな~夏樹。喜ぼうぜ?歓喜に震えようぜ?」
「わーい。これでいい?」
「な、夏樹。棒読みにもほどがあるだろ…。俺泣いちゃうぜ?」
「泣いちゃえ泣いちゃえ」
「うわああーん!夏樹が酷いー!」
「さて行くかな」
僕が去ろうとすると、泣き止みすぐに後ろをついてきました。
「式はいつからー?」
「9時30分に体育か…」
「いや結婚式」
「ないよ」
冷たくあしらいつつやっと教室に到着。
席が書いてある一覧表が黒板に貼り付けられており確認すると窓際の一番…前だった
「…夏樹、席くらいなんだ。些細なことじゃないか、気にすんなよ」
落胆していた俺を哲が励ます。
哲…お前…
「ま、俺は窓際の一番後ろだがなっ!」
…殺意が芽生えました。
とりあえず軽く制裁を加えてから体育館に移動。
そして淡々と入学式が進んでいき、ついでに始業式もしてやっと終了した。
あとは各クラスが教室で軽くそれぞれ自己紹介して解散の予定だ。
「ふわぁ、よく寝た…」
哲、立ちながらよく寝れたのか。
「お前のその技術うらやましいよ」
「へ?」
よくわからないような顔をしたがとりあえずスルーして教室へと戻った。
教室に着くとクラスの担任が現れ、先生が軽く自分を紹介した。
松山恭子というらしい。
担任の名前くらい覚えとかないとな。
松山先生は次にクラスの一人一人に自己紹介をさせていき、僕の番となる。
ちなみに哲は「可愛い女の子にしか興味ありません(以下略」といろいろ危ない発言を自己紹介にしていた。
とりあえず無難に答えておこう…
「森川夏樹です。これからよろしくお願いします。えと、仲良くしていけたらと思います」
そう言って椅子に座ろうとしたら後ろから、
「ちなみに夏樹は彼女がいません!」
…哲、その情報は言わなくてもいいだろ
とりあえずスルーして着席。
全く…哲のやつめ。
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