見知らぬ土地

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見知らぬ土地

風が僕の身体を優しく撫でていく感覚。 僕はゆっくりと目を開け身体を起こす。 軽く伸びをして、周りを見渡す。 一目で異変、いや異常さに気づく。 …おかしい。 僕は自分の部屋のベッドで寝たはずだ。 それは確か。 なら何故僕はこんな平原にいる? 立ってみても足元に広がる大地、揺れる草木は変わらない。 ならこれは夢? そうだ夢に違いない、なかなか壮大な夢なんだな ほらきっとほっぺつねっても大丈… 「痛っ!」 …え?痛みがある? まさか、これが現実なわけないよな。 「とりあえず歩いてみよう。向こうに明かりが見えるしあっちに…」 そう決めた僕は近くに落ちていた木の棒を杖のように使い歩きだした。
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