”メルヘンチックに生きれたら”

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階段を登り続けて、四階にやってきた。四階に至っては、もう不気味だ。ほとんどの電気が点いていない。しかも、四階は理科実験室や音楽室とか、そんなのしかない。はっきり言って無駄な空間だ。そんな事を考えて、ハイネはもう一つ階段を登り始めた。 屋上の扉はズッシリと重く、サビだらけだ。屋上に出たのは初めてだ。意外と広く、気持ちいい場所だった。いい具合に風が吹き、近くの森から木の匂いがする。死ぬにはいい場所だなぁ…………心からそう思えた。ハイネは柵を乗り越えて、先端に立った。いざ見ると怖い。下を見ると足がすくむ………しかし、ハイネは決心した。この世界とお別れする事を。もうここへは帰らない!さようなら!! ハイネは飛び立った。大きくジャンプした。死んだらどうなるか分からないけれど……メルヘンチックな新たなる未来へ行けると信じて…少年、ハイネは大空へと飛び立った。
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