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”夢の街・ガリバータウン”
目を醒ますと、ハイネは森の中にいた。全く状況を掴めない。死後の世界ってこんな感じなんだなぁと思い少し笑ってしまった。
「おやおやこんな所に寝ているなんて、ずいぶん面白いボウヤだねぇ。」
後ろからいきなり声を掛けられて少しビックリしてしまったが、後ろには長い帽子を被った、肌白の伯爵みたいな人が立っていた。スラッとした長身に髭を生やしている。
「紹介しよう!私の名前は~……知る人ぞ知るダテ男!!その名もハクシャクだ~!!!ちなみに街の人達には”陽気なハッピーボーイ・ハクシャク”と呼ばれている。」ツッコミたい所がいっぱいあるが、悪そうな人ではないので、ハイネは少し安心した。
「君ィ 見掛けない顔だねぇ。この街は広いけど君は見たことないねぇ。どっから来たんだい?」
「………うーん 何て言ったらいいんだろう。よく分からないんだ。」
「そ~うかい そ~うかい まぁーいいや家はどこ??」
「あ…いや~ 何て言うか……その~ 死んだんです。多分……」
「死んだ~?多分??どう言う事だい?君 もしかして幽霊?」
「そうなのかな……とりあえず僕、小学校の屋上から落ちて死んだんです。頭から直行で落ちたから死んだはずです………そして気が付いたら、ここにいたんです。ここ何処?」
「ここは最高にメルヘンな街・ガリバータウンだよ!」
「ガリバータウン?メルヘンな街・ガリバータウン?………」
「あぁそうさ!」
「………………………」
ハイネは夢に見ていたメルヘンチックな街・ガリバータウンに着いた。どういう経緯で行き着いたのか分からないけれど、ワクワクが胸で騒いでる。
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