ある小さな町の片隅で

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「アナタハ、アノ人ト同ジ、凄ク可哀想ナ人。」 「可哀想だって?俺が?」 「目ヲ見レバ分カルノ。アノ人モ、ソンナ目ヲシテイタ。」 「何がいいたいんだ」 「アナタモ本当ハ、寂シインデショ?」 「寂しい?俺はずっと… 1人で生きていた」 「ソンナハズハ、ナイ。人ハ、一人デハ、生キレナイ。アナタニ、家族ハ居ルノ?」 「いるけど、いないも同然だよ」 「アナタハ…自分ヲ理解シテホシカッタダケデ、自分ヲ愛シテクレル人が欲シカッタンヂャナイノ?」 「……違う」 「ソレヂャア、ドウシテソンナニ悲シイ目をスルノ?」 「…俺は何のために生まれてきたのかわからない。誰のために生きているのか何を目的として生きているのか。だから…怖いんだ。凄く…怖いんだ…。」 *
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