二章 ローグ魔法学院

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「おはようございます。ギルバートさん」 「おはようございます。シンさん。昨晩はゆっくり休めましたかな?」 「お陰様で。昨日の疲れが嘘みたいに無くなりましたよ」 そんな会話をしつつ、朝食の置いてある席についた。 「では、朝食をいただきましょうか。あまり話し込んでいると冷めてしまいますからね」 「そうですね」 結果を言えば、中々美味しかった。しかし、丁度食べ盛りの年齢のシンには少々物足りなかったのだが。 シンが朝食を食べ終わったことを確認するとギルバートはアイに廊下の奥から何かを持ってくるように言っていた。 その指示に従いアイが持ってきたのはローグ魔法学院の指定の物だと思われる服と地図だった。上は白のカッターシャツに下は黒のズボンと、かなり普通の服装だった。地図の方は見たところ、この屋敷からローグ魔法学院への道のりを書いた物らしい。 「昨晩の内に用意しておきました。流石に制服は持ってはいないでしょう?」 「…本当に何から何までありがとうございます」 手際の良すぎるギルバートに驚きを覚えつつも、好意は素直に受け取った。ここで拒否すればギルバートからすればいらない服が増えるだけになるのだから。 服を着替え、玄関前のロビーに行くと、ギルバートが待っていた。 「たった半日でしたが、中々楽しかったですよ。…また会いましょうシンさん」 「はい。ありがとうございましたギルバートさん。何か困ったことが出来たら言って下さい。力になりに来ます」 互いに笑顔のまま手を振り、シンは屋敷を去った。
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