我が故郷

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 つまりレジャーに利用するための施設や場所が無い、という事なのだそうだ。  都会の若者がどのように休日を過ごすか。これは想像だが、おそらくはショッピング。ゲームセンターでゲームをする。夏ならばプールや海水浴場などもある。恐るべき事に、これら全ては和歌山市に揃っている。  例えばショッピング。これは某所にある、やけに広く、無闇に高いヤシの木が繁った、やたらと大きなショッピングモールが存在する。そこにはゲームセンターもあり、連日学校帰りの学生や嘘出勤のサラリーマンが詰めかけ、休日は家族連れが100円玉を大量に消費しにくる。  めんずとかいう服、れでぃすとかなんとかいう服から紳士服の店まであり、その他スーパー、雑貨、本屋、百均、電化製品、日用品、寝具、眼鏡、宝石、スポーツ用品、食事処、スポーツジム。と、凡そ人間が生活するに充分過ぎるほどの準備が整っている。至れり尽くせりである。  似たような施設が2つあり、その片方には大変広く、物の揃った本屋も内蔵している。  海水浴、なんといっても和歌山市である。何処へ行こうとも、海である。  ならば何ゆえ、若者達が遊びに不満を抱くのか。それは後述する事になろう。
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