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〔そんな声を大にして言われても……でも不幸じゃないのは確かだよ。
不幸っていう物は幸せがある前提での話だからね。
でも、君はまだ幸せを知らない。
だから不幸では無い〕
『……もういいわよ。まだ18年しか生きてないけど、魂獲るならさっさとやってよね』
〔無理だね〕
『……そう。思い切って無……!! ちょっと無理って何よ。意味が解らないんですけど!!』
〔魂は獲るよ。だけどそれは、この命の蝋燭の火が消えた時の話。
今は生きてるから、無理にそんな事したら君は悪霊に成り兼ねないからね。
俺は邪悪な死神じゃないからそれは出来ない〕
何故か笑顔で話す死神に一瞬安心する霞。
そして何だか馬鹿馬鹿しくって笑った。
『あぁーあ。何だかお腹すいた。
何か食べる?って貴方、死神だからお腹空かないわよね』
〔まぁね〕
『ねぇ、私っていつ死ぬの?』
〔それは運命次第だよ。俺は命令でここにいるけど、その時が来なければ仕事は出来ないから〕
『なぁーんだ……
(運命か…運命って変えられるのかな……)
そう言えば貴方の名前は?』
〔名前? 名前なんてないさ。俺は死神だぞ〕
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