第2話〔不思議な関係〕

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冥府。 そこには冥府神と骸の死神が話をしていた。 『冥府神。あの者は予定通り、あの人間と接触したみたいです。 予想通り、姿を消せなくなったと……』 『やはり、あの者の魂には人の魂のカケラが残っていたか。 自らカケラを消し去り本当の死神として生まれ変わるか、人の魂を宿しそのまま……』 『死神として私が言うのもなんですが、冥府神は慈悲がお有りですね』 現世では霞とカイがファーストフード店にいた。 霞はポテトなど普通に食べているが、カイは人間の視線が気になるらしい。 それは言うまでもなく、全身黒づくめの異様な雰囲気を放つ客が来ればザワつくだろう。 〔霞、よくこんな場所で落ち着いていられるね。 俺は……耐えられない〕 『それはカイが死神だからだよ。人間なら普通だよ』 霞が死神らしからぬカイの引き攣っている顔を見て笑っている。 〔クソ!! 皆の魂獲り取ってやろうかな〕 『無理に魂は獲らないんじゃなかった? 今食べ終わるから待ってて』 「うーん」と、うめき声をあげる今のカイの姿は、死神と言うよりは人間にしか見えない。 〔早く冥府へ帰りたい…〕
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