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「こんなにお前が憎いんだぞ・・・。なんか言い返してみろよ!」
俺はもう一度、骸骨男の顔面に拳を振りかざした。
だが、顔面に当たる前に骸骨男の掌に収まっていた。
「どうしてそんなに俺が憎いい」
「それは一番アンタが・・・」
「そうだな。俺が一番解っている。だがな、どんなに心が痛んでも、敵を倒さなければいけない時もある」
骸骨男は淡々と語るだけだった。
俺はただ、それを聞いているだけだった。
「お前はそれを踏まえて俺を憎んでいるのか?」
俺は言い返す事は出来なかった。
それが自分の中でも理解できていた。
「どうやら図星のようだな」
男は俺の拳を離した。
「お前には、まだその答えが見ていない。だがな・・・」
男はアタッシュケースを俺に手渡した。
「《それ》にお前が求めている答えが見つかるだろう・・・」
そして男はバイクに跨った。
「また、会おう。それまでに・・・」
男は俺の額に指を押し付けながらこう言い放った。
「お前の罪を数えろ」
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