抱きしめてもらえなかった子供

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ママの作ったご飯が食べたい。 そう言ったら、ママは忙しいのって言われた。 料理は得意じゃないからって。 結局、その日もママは仕事に出かけて、お世話ロボットの作った料理を一人で食べた。 ママに褒められるように、頑張らなくちゃ。もっと。 私は成績を上位でキープしたまま良い中学校へ入った。 相変わらず、お世話ロボットは私の食事を作り、私の世話をし、私の勉強を見た。 中学校に入っても変わらない。パパもママも朝早く仕事に出かけ、私は少し遅れて学校へ向かう。学校が終わったらまっすぐ家に帰る。 その日は、朝から頭が重かった。 体だってダルい。 それでも、家に帰った私を待っていたのはお世話ロボで、勉強をするようイスに座らされた。 1時間経った。頭がボーっとする。 2時間、体がダルい。 もう、疲れた。 「お願い、少し休ませて。」 そう言ってから、私はベッドに寝ころんだ。 体は重く、まるでベッドに沈んでいくように感じた。 そんな私にお世話ロボットは言った。いつものように、 「ベンキョウ ベンキョウ ヤスンジャダメ」 「お願い、体が重いの。」 「ベンキョウ ベンキョウ」 頭が真っ白になる。私の中で何かが壊れた。 「ああああぁぁぁぁっ」 今までこんな声なんて出したことはなかった。 自分だって驚いてた。でも、そんな事より・・・ 私は叩いた。叩き続けた。 振り上げたイスが壊れるまで。お世話ロボットが黙るまで。動かなくなるまで。壊れるまで。
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