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「………………おう」
俺の頭を撫でるのを辞めて
きみくんは黙ってしまった
数分の沈黙が続いた
でもそんなの怖くはなかった
ちらっと見ればすごく綺麗だった
もうこの横顔も見られへんねんな
「……そんな…そんな寂しいこと言うな」
「…へ、なにが?」
全部聞こえてるわとこっちを見て微笑んだ
あほや言われながらふたりで笑った
「きみくんあほあほ言わんといてや!」
「…………やっと笑った」
え、なによきみくん
俺きゅんってしたやんか
そんな可愛らしい笑顔でそんなん…
「亮は笑ってるほうが似合うで!」
そう言うときみくんは俺の背中を
どんっと叩いて門の方へ歩きだした
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