夏蜜

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「あんな・・・ 俺も和樹の血吸うてみたいん・・・ほかの子がゆうてた和樹の血美味しかったって・・・ほかの子に和樹の血吸われるのやだ・・・」 なんてかわいいお願いなんだろう・・・ 血を吸いたいとか・・・ うわ・・・鼻血出そう・・・ 「和樹・・・?」 黙ったままの俺に不安になったのかうつむいてしまった 「健太になら血あげる」 健太はぱあっと笑顔になり「いただきます」 手を合わせる なんか・・・恥ずかしいんですけど・・・ 彼の柔らかい唇が首筋に触れて吸われるくすぐったい「あ・・・」 首筋で遊ぶように刷ったり舐めたりしている これじゃまるで・・・自分は人間でこの首筋に唇を這わせる行為は所有印を残されているようでなんだか照れる 蚊だった彼はそんなこと知るはずないんだけど・・・ きっと痕が残っているだろう これが本当の虫刺されだな そんなこと考えていると彼の唇が小さく音をたてて離れる なんかもったいない気がする そうおもうほどにきもちいい・・・ そういえば吸血鬼に血を吸われると感じるとか聞いたことあるな・・・彼は蚊だったけど・・・ きっと吸血鬼に吸われるより快感だろう彼だから・・・ 「ごちそうさん って吸えへんけどな 一回やってみたかってん」 彼は満足げだ今度は俺が吸いたいと彼の首筋に唇を寄せる 「くずぐったいわ あほ なんか和樹は蚊ちゅうか吸血鬼みたいやな・・・惚れるわ~」 けたけた笑い声をあげて俺の髪をくしゃくしゃにする健太をだきよせると俺と同じ石鹸の匂いがした
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