序章

6/6
前へ
/10ページ
次へ
『そんな事が……。でも俺、今年のクラス替えで一緒になるまで佐藤の事まったく知らなかったんだが。』 ってか、クラス替えしたとしても接した事無かったしな。 『ひどーい!私は去年の秋から知ってたんだから!あ、もう結び終わったよ。』 こうして、話している間に、紐は結ばれていた。 『本当だ。佐藤早いな。』 『でしょ?ところでその佐藤ってやめない?なんか、こっちは名前で呼んでいるのになんで名字?ってなるじゃん。』 『俺としては、呼びやすいんだが。』 『いや、ダメ!瑞穂ね。』 この時は女子の名前を呼ぶ事に抵抗があった。 中学2年だから、当たり前か。 『わかったよ。み、瑞穂。』 『オッケー!よし、練習頑張ろう!』 これが、初めての彼女との出会い。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加