暗雲の霹靂

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  だいぶ遠回りをして職員室に着いた。上履きは見られたくないから鞄の中に入れた。 この状況を変えたくてノックをしてすぐに職員室に入る。 「失礼します」 声はほとんど出なかった。 中に入ると担任の先生と母さんがいた。 「望……?望!」 ドアが開いた音で気づいた母さんは僕を見つけるなり近寄ってくる。 「こんな時間まで何してたの!?もう10時よ!学校に行ったと思ったのに先生から登校して無いって電話もらって心配したじゃない!!」 ぼくの肩をつかみ怒涛の勢いで話す。取り乱し方がどれだけ心配していたかを物語っている。 「ごめんなさい、母さん……」 声はそれなりに出た。聞き取れるくらいには。 「今日は頭が痛くて……ガンガンする……帰りたい」 「そうなの?分かったわ」 母さんはそれを聞くと簡単に納得して先生に、今日は連れて帰ります、と、言っていた。 先生はお大事に、と、何でもない顔で言っていた。
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