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クリスマスの1週間前の夜、
五才のれいなは
窓から外を見ていた。
「ハァ~…」
そこに愛がご馳走を
持ってきた。
『どうしたの?れいな?』
「ねぇ、ママ」
愛はしゃがんだ。
『なに?』
「どうして…パパは
遠くに行った?」
愛は戸惑わずに
れいなに言った。
『それはねぇ…
パパは大切なお仕事で
遠くに行った』
「れいなねぇ、
パパに会いたい」
『ママもパパに
会いたいけど…
仕方ないでしょう、
パパは遠くで
お仕事して
いるんだから』
「れいな、サンタさんに
お願いする」
『何をお願いするの?』
「パパがれいなに
会いに来ます様にって」
愛はれいなの頭を撫でた。
『そっか、ママも一緒に
サンタさんに
お願いしてみよう』
「じゃあ、れいなは
サンタさんに
お願いの手紙を
書かないと」
『でも、クリスマスプレゼントは
いらないの?』
「いらない」
『なんで?』
「れいな、パパと一緒なら
何もいらない」
『そっか、ママの分も
書いてねぇ』
「はーい!!」
れいなは画用紙と
クレヨンで書く。
「サンタさんへ…―」
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