第02章

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愛が詳しく説明した。 『・・・―って  事なんですよ、  お義理父さんと  美貴さん』 聖の父と美貴は納得した。 「そうなのか」 「クリスマスイブまでしか  居られないのねぇ」 「あぁ」 「それまで聖は  どうするつもりだぁ?」 「オレは親父と姉キに  何もして  やれなかったし、  生き返って内に  親孝行しないとなぁと  思っている」 「聖…」 聖の父は涙ぐむ。 「目にゴミが…」 「お父さん」 「私の事より、れいなと  たくさん思い出を  作ってあげなさい」 「お父さんの  言う通りよう」 「うん…」 聖はれいなを見た、 れいなは庭で 一人で遊んでいた。 「あの子には  まだ…お前が  死んだ事さえ、  言ってないんだ」 「あたし達には  聖との思い出が  いっぱいあるけど、  れいなちゃんには  クリスマスイブまでの  思い出しかないのよ」 「分かっている…」 「私には今こうして、  お前と話すだけで  十分な親孝行だぁ」 『そうよ』 「親父…愛…姉キ」 その帰り道。 聖は疲れて眠っている れいなをおんぶして歩く。 「れいな…  眠っているなぁ」
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