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めぐむと千春は、一年前とは違うテンションの低さで、通学路を二人で歩いた。
特に何もなかったけれど、下校後だけでなく、クラスでも一緒に居られた毎日が、とても楽しく、心強くもあった。
もう別々のクラスになってしまうという予感に押し潰されそうだった。
学校に着くと、去年と同じように美衣が駆け寄ってきた。
「めぐちゃ~ん!また同じクラスだよぉ!6組ぃ!」
めぐむは少しホッとしたが、美衣が続けて残念そうに言った。
「千春ちゃん2組だったよぉ。別れちゃったねぇ。」
「…そか。残念。
私、メンバーチェックしてくるね!」
千春はすぐに、2組の表の方へ向かった。
「千春!」
めぐむは呼び止めたが、特に考えは無かった。
振り返る千春にめぐむは
「…また帰りにね!」
と言うと、千春は笑顔で手を振った。
すると美衣がニヤニヤしながら言った。
「めぐちゃん、誠二も一緒だよ。」
めぐむは頭が真っ白になったけれど、次の瞬間には
「ごめんね。避けてる奴なんかと一緒のクラスなんて嫌だよね」
という想いしか無かった。
また誠二の姿を見つめ続ける事ができる。
卒業までの一年間ずっと。
めぐむは嬉しさと申し訳無さでいっぱいだった。
進級して二ヶ月も起つと、同級生は劇的な変化を遂げた。
それはめぐむと千春にとって、あまりに衝撃的で、その波に自分達が飲み込まれていくとは、その時はまだ思ってもいなかった。
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