十五歳

5/102
前へ
/272ページ
次へ
千春とはクラスが変わっても相変わらず一緒に登下校をしていた。 千春は三年生になって、何人かの男の子から電話が来るようになっていた。 今までのように帰りに千春の家に居ても、男の子から電話が来て、めぐむは電話が終わるまで一人でテレビを見て待つ事も多くなった。 その中には、彼女持ちの男の子も居たし、普通に千春に気がある男の子もいた。 千春は明るい性格なので、たぶん男の子達も話していて楽しいのだろう。 顔もかわいいし、それに何と言ってもグラマーだった。 めぐむはなんだか、取り残されたような気分になった。 事実、三年生になってから、あちらこちらで「誰と誰は付き合ってる」とか「週末に誰と誰が一緒に居るのを見かけた」とか、そんな噂が頻発するようになっていたし、めぐむは男の子から電話が来た事も無ければ、告白をされた事も無かった。
/272ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加