110人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんなとこで寝てたらよごれちゃうよ?」
俺に笑顔を向けてくる瀬戸。
「お前、今…薬って??」
俺は瀬戸の言葉が理解できず見上げることしかできない。
「なんで…?」
「光志が悪いんだよ」
意味が分からない。
瀬戸はいつもの表情とは違い、心底楽しそうにみえる。
俺は前々から思っていたことを聞いた。
「お前は、俺が憎いのか…?」
「は?何言ってんの?」
「お前…田中の事好きなんだろ!?」
俺と田中が話をしているときいつも、瀬戸は俺のことを睨んでいた。
「俺が田中と付き合ってるからこんな事するんだろ」
「知らねーよ、んなの。つか、あのクソ女と付き合ってんだ?」
じゃ、何だ!なんで俺にこんな事をするんだ!!
困惑していると瀬戸の顔が近づいきた。
「んっ!?ーっ!!」
はぁっ!?
なんでキスしてんだ。意味が、分からん!!体も思うようにうごかねぇし…
それでも抵抗はする。
すると、カプセルらしきものが口に入ったのがわかった。
「はい、飲んで」
そう言って、俺の口と鼻を塞ぐ。息が出来なくなって、仕方なくそれを飲んでしまった。
「っふは!!可愛いー。泣いてんの?」
「…息が出来なかったんだよっ!!つか、何飲ませた」
瀬戸に嘲笑されて恥ずかしくなってしまった。元はといえばコイツのせいじゃないか。
「ん~?今のは光志が可愛くなる薬だけど?」
でも、ここ会社だからなぁ。と続ける瀬戸。
「俺の家にするか」
――――――
あー、光志って悪い子だよねー。
俺がいるのにクソ女と付き合うしさ、いろいろ拒むし。
だから、二度も強めの薬飲ませちゃった。たぶん、舌回らなくなちゃうな~。
でも、光志なら気持ちいいって言うよね。
じゃ、
「俺んちで逝こう。」
最初のコメントを投稿しよう!