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スケベは書き込みを見てイライラしてきた。確かに矢見島の事についての書き込みはあるが、肝心な島の内容は無かった。
これでは最新作の映画を話題に盛り上がるヒッピー共の宴を見ているだけだ。
ここに島に行こうという人間が居るというのに。
「全然載ってない」
悪夢様は不本意といった様子であるが、ここで諦めないのが究極の彼女だ。
ちなみに俺とオタクは諦めるのが早い。興味が全くないからこそ出来る駄目人間の基本だ。
「違う矢見島スレッド俺も探してみるよ」
「僕も探す~」
3人はそれぞれに矢見島について調べ始めた。
「矢見島ブームだねこりゃ」
スケベは皮肉を言った。
「沢山ありすぎてどれにしようか迷うね」
オタクは勘違いしている。
「あったよ!見て見て」
悪夢様は異常な程に・・・いや、どうやら発見した様だ。
「ほら、矢見島の写メが貼ってあるよ」
写メは船の上から撮ったであろう矢見島の全体像だ。ただ残念だったのは、天気だ。
「曇り・・?」
やけに空は暗く、辺りは夕方頃だろうか。雨でも降っていそうな天気だ。
「いつもこうだったりして」
「ありえるね」
見たこともない島。携帯の縦写メには収まりきれないが、パノラマ式で撮れば・・・・とにかく大きい事は解った。
「でもなんでこんな島を地図に載せてないんだろう。世界地図もあるし、大紅ノ島は毒ガスを作っていたから消してもまだわかるけれど、俺それ以外にそんな島知らないよ」
「だから今から一緒に謎を明かそうね。スケベ君」
「はぁい」
悪夢様にいい具合に乗せられてしまった。
「他に画像は無いの~?」
「はっ?死ねや。今探しよるだろうが」
そしてオタクは叩かれる。
毎回こんなパターンだ。やっぱり違うな。オタクという人間は。
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