第一章「日常」

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平成X年11月03日 午後18時00分 国道2号線付近 俺は仕事が終わり、バイクを走らせていた。 正直月末の旅行の費用の事について考えると、不本意に頭を悩まされていた。 オタクの野郎。何がフィギュアを売るだよ。馬鹿みたいな事を平気で言いやがって。 ムカついた俺は、適当な場所でバイクから降りると、オタクに電話した。 コールが掛かる。 「もしもし」 「はいっ!もしもし」 「スケベだけど。今大丈夫か」 「あ、うん。今大丈夫だよ」 「今月の末に矢見島に行く事になってるけれど、オタク金は大丈夫か?」 「うーん。まだ無いけれど多分大丈夫だとは思うよ」 「お前さぁ、多分とか言ってる場合じゃねぇだろう。俺だって金が用意出来るかどうか」 「どうにかするよ」 「そうか、お前は行くのか?」 「うん、スケベ君はどうするの?」 「行きたいけど、行けるかどうかは解らん。」
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