プロローグ

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平成X年10月5日 午後23時55分 矢見島・坂見坂付近 「ちきしょうが!」 俺は息を荒くしていた。 理由も何も知らされないままに襲われた。 しかもそれが人間じゃない。 元々は友達と遊びに来たのに、何故殺されなくちゃならない。 「来いよ」 いい加減にしろ。何様だよ。 俺はこちらに向かってくる化け物を殺したいと思った。 只でさえ友達とはぐれてしまったし、こんなの相手にしていては時間が勿体ないから、余計に腹がたつ。 「死ね!」 俺はそいつを殴った。よろけ出したから、思い切り蹴り飛ばした。 「おら!」 倒れたそいつに間髪入れずに殴りつける。そして馬乗りになり、無我夢中で殴った。 やがて死んだか?解らないから立ち上がり、確かめた。 何かこいつから出てる。 「煙?」 よく見れば身体から何か白い煙が出ていた。 気持ち悪い。やはり化け物だ。 そして俺は携帯を取り出し、さっきはぐれた友達に電話をした。 しばらくして 「あーもしもし?俺だけど」 「ゴンザレス無事だったんだ!良かったぜ」 「俺をそこら辺のモヤシと一緒にすんな」 「悪い、ところで今何処にいるか教えてくれ。今僕は病院にいる」 「マジかよ。俺今ほぼ何もない所にいるし」 「とりあえずゴンザレスは町らしき所に来てくれ。そこで合流しよう」 「オッケー」 俺は足早に向かう事にした。 俺はまだこの島について何も知らない。けれど、絶対に謎を解き明かしてやる。 そして必ず地元亞品に帰る。
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