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葵は小さい頃から大事に持っていた。これを持っているとお母さんが迎えにきてくれる気がしたからだった。
(ま、いいや。ともちんの誕生日プレゼント買ってあげよ)
葵は窓から目を反らした。
「なんか、面白いもんでもあんのか?」
葵の肩をペンでつつき、話しかけてきた男子。
村田秀俊だ。
「別に。つまんないだけだよ~」
「俺も。っていうかさ、お前って親いないってマジなの?」
「うん。捨てられた(笑)」
「…悪い。嘘かと思ってた」
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