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「な、何なんだよ、これは」
訳がわからなかった。
いきなり過ぎたのだ。
俺の目の前には血だらけの莉奈が倒れている。
まだ息はある様だ。
玄関に血が広がっていく。
莉奈は苦しそうに少し体を起こし、俺を見る。
「私、死んじゃうのかな?」
俺は我に返った。
「ま・・・だ、死にたくない。死にたくないよ」
「死なせない。絶対死なせないから」
「お願い。た・・すけ・・て」
莉奈が俺に手を伸ばす。
莉奈は倒れこむ。
もう二度と起き上がる事は無かった。
8月15日 PM01:00
千藤莉奈殺害まであと20時間
蒸し暑すぎるアパートの一室。
そこに大勢の男共がいるとなると、そこは地獄だ。
俺の部屋には刑事や警察官が来ていた。
彼らは、昨日俺の部屋を荒らした空き巣の件で来ている。
最近ちまたを賑わしている連続空き巣犯。
なんでも、それと手口が似ているらしい。
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