ヒロの休日 二日目

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ふみなちゃんの隣に座る委員長。 『こんにちは、お嬢さん』 柔らかく微笑みかける委員長。 なんか普段の委員長とは別人みたいだ……こう、上品なお嬢さまって感じ。 『……こんにちは』 知らない人でも挨拶を忘れないとは礼儀正しい子だなぁ、いやー良くできた子だ、うん。 『私、藤原 香夜って言うの。 お嬢さんのお名前は?』 『……えとう ふみな』 『そう。 ふみなちゃんて言うんだ、可愛らしい名前だね。 ……それでね、ふみなちゃん』 『むぅ?』 『あそこのお兄ちゃんね 私の知り合いなんだけど、本の事で喧嘩したんだって? よかった詳しく聞かせてくれないかしら?』 俺を指差し、委員長が言う。 『むぅ、 ふみなが本読んでほしいっていったのに、お兄ちゃんがダメだって。 大人の本とか男げんていとか、さべつだよ!』 違うッ、違うんだよ!僕はただ君の為にと思ってやったんだッ!誤解だよッ! 『そっか…… ねぇ、ふみなちゃんは大人なんだよね?』 『そうだよ、ふみなは大人だもん!』
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