ヒロの休日 二日目

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委員長頼む、なんとかしてくれぇ……! 『そっかぁ、 ……でもね、ふみなちゃん?』 『むぅ?』 言葉と共に、ふみなちゃんの瞳を見つめる委員長。 『むぅ?』 『そういう風に男って生き物は、 つまらないことにこだわるし、やたらとプライドが高い。 一見、女からすれば馬鹿馬鹿しいものにみえるけれど、 でも、彼らにとってはとても大切なものなの。 女だって大切なものを馬鹿にされたら傷つくでしょう?』 『……うん』 『それに私は馬鹿馬鹿しくても一生懸命大切なものを守ろうとするのは素敵だと思うな。 そんな男は子供っぽく見えるけど、とても純粋だわ。 女は、そんな子供の男を見守ってあげるべきなんじゃないかなって思う。 多少のことには目をつぶって、彼らを容認する強さを持つのが大人……そうは思わない?』 『……うん』 『じゃあ あのお兄ちゃんの事、許してあげられるかな?』 『うん、ふみな大人の女だもん。 よーにんしてあげる☆』 『うん、偉い偉いっ』 ふみなちゃんの頭を優しく撫でる委員長。 『うん☆』 出会ってから数分と言うのに、 すっかり委員長を尊敬の眼差しで見つめるふみなちゃん。 『ほら、弘!』 「え!あ、はい!?」 『行くわよ』 「ど、え、えっと何処に?」 『昼ご飯よ、奢ってくれるんでしょ。 ふみなちゃんにもよ?』 「あ、はい、そりゃ、もぅ、お世話になってますから、奢らせていただきやす」 と、三人揃いお昼ご飯を食べに行く事になった。 『行こう?ふみなちゃん』 『むぅー☆』 委員長の飼い犬が如く委員長にぴったりくっつく、ふみなちゃん。 「……カリスマや、カリスマがおる」 改めて、委員長の凄さを知った俺なのであった。
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