ヒロの休日 二日目

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『リボンとかって言えばココよね』 『むぅ!』 ただ今、俺はとある店の店内にいる。 「そ、そうなん?」 『えぇ。 種類も多いし、値段のわりにはデザイン良いし。 リボン以外にも沢山揃えているし』 「なっ、なるほど」 『……さっきから、何びくびくしてるの?』 「え、いや、なんつーか、ココ俺には場違いっつか、居心地悪いっつーか、気まずいっつーか……な?」 ……そう、気まずい。 ここは駅前大通りにある、 いわゆるアクセサリショップというやつ(おそらくはアクセサリショップ……正しくはなんなのか、そんなもんは俺は知らん) 当然、利用客は女子。 客はもちろん、店員までもが女性。 ……店内には男子が全くいない。 人気だからなのか何なのか普段落ち着きのある印象の委員長や、ふみなちゃんもテンションがなんとなく高い。 そんな女子のテンションを上げてしまう店内で、 さっきから店内の女子から好奇の視線を向けられている。 ……あるいは好奇心でなく女子の聖域を侵した俺への敵意なのか、とりあえず居心地が悪い。 入店から約5分、とりあえず帰りたい気分である。
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