ヒロの休日 三日目

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入場すること数十分、幾つか空いたアトラクションやらを楽しんだか、 やはり、テーマパークに来たらコレに乗らないわけにはいくまい。 「よっしゃ、乗るぜ! ネズミーコースター」 ネズミーコースター、 にやけたネズミを模したジェットコースターで、 途中には海中のトンネルやら、 園内にある人工の山の上に通してあるレールで山頂からの急降下を楽しむ事ができる。 デザインを気にしない方向でスリルを楽しみたい客で今日も盛況である。 『……ジェットコースターですか』 「おう」 『他のにしませんか……その結構並ぶようですし』 列に並ぼうとするが由佳里が立ち止まり俺の袖を掴む。 「でも楽しいぞネズミーコースター」 乗った事ないけど。 『えと、その好ましくないと言うか……その』 おどおどと弱々しい口調で言葉を紡ぐ由佳里。 つまり、由佳里の言い分を要約するに 「恐いってことか?」 その俺の言葉にピクリと由佳里が反応する 『恐くなんかありません!高校生にもなってジェットコースターが恐いなんて有り得ませんから!本当に恐くないですから!本当に?いや、本当ですから!恐くありませんから!』 「お……おう」 『行きますよ! 列に並びましょう! どんとこいです!ジェットコースター!』 そうして由佳里は俺の袖をグイグイと引っ張りながら列へと並ぶ。 ……ヤベ、なんか、 由佳里の変なスイッチが入っちまったよ。
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