ヒロの休日 三日目

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んな訳でネズミーコースターの搭乗口。 『最前列にどうぞー』 俺達は係員に誘導され、コースターの最前列に乗りこむ。 ちなみにだが一列に二人乗りのタイプ。 「おぉ、最前列か」 『よりにもよって最善列ですかぁ……』 弱々しい口調の由佳里、 「なぁ、別に恐いなら止めてもいいぞ? いまならまだ間に合うし」 あの由佳里がここまで恐がるんだ、無理して乗る必要はないと思うのだが…… 『恐くありませんから本当にいや本当にジェットコースターなんか恐くありませんから!』 妙に気合いの入っている由佳里。 「そ……そうか」 と、話している間に係員がレバーを降ろす、 それから数秒後、コースター横のランプでカウントダウンが始まる。 四つのランプの内、一つだけ赤いランプがある、 あれが点灯したら発進、という訳だ。 しかし、なかなか狭いな……このコースター。 コースターの狭さで必然的に由佳里の小さな肩と俺の肩が密着する。 -ピッ- 一つ目のランプが点灯する。 『……うぅ』 小さな鳴き声みたいな声を出しながら袖を掴む由佳里の手に力が入る。 「……ふむぅ」 なんか、緊張するな。 -ピッ- 二つ目。 ……しかし、この狭いコースターで密着してるってのは…… 『……ひぅぅ』 ……発進とは別の意味で緊張する と、 「ぬ?」 不意に由佳里のツインテールが俺の腕に触れる。 それは絹のように滑らかで、シャンプーのいい匂いが漂う。 何か腕が……こそばゆい
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