嫌な事ってのは突然来る。

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んでもって帰宅。 もう日が暮れ始め、夕日が町を紅く染めあげる頃。 玄関の鍵を開け、家の中に入る。 ……微妙に寒い。 俺はさっさとリビングまで行き暖房をつけソファでくつろぐ。 ……そういや、まだ昼飯食ってないな……カップ麺でも食うか。 ーピンポーンー と、そんなことを考えているとインターホンが鳴る。 帰宅早々、玄関に逆戻りである。 「……はいはい、 どちらさんですか、っと」 玄関まで行き、ドアを開ける。 ーガチャー ソコには、 背の小さい黒のリボンで髪をツインテールにした少女が立っていた。 「……」 『……』 「……」 『……」 ……その瞬間、何故か俺は生命の危機を感じた。 「よし、誰もいないな」 俺がドアを閉めようとしたその時! ーガシッー 『妹が訪ねてきたって言うのになに閉めようとしてんですか!!』 なぜだ!?何故にコイツが俺の目の前に?! 「そうかッ!山田のせいで俺は幻覚を見てんだな! きっとコイツは幻覚だ!」 再びドアを強く引く ーググッー し、閉まらん! 『誰が幻覚ですかっ!』 「な、なんて力だ!あ、そーか!コイツはマウンテンゴリラなんだ!人間の皮を被ったマウンテンゴリラだ!」 『はぁ!?誰がマウンテンゴリラですか!』 マウンテンゴリラがラストスパートをかける。 「ぐォ!だ、だめだ!ゆ、指がァァァ! マジ勘弁!ゴリラさん勘弁!バナナあげるから帰って!フィリピン産だから帰って!?」 『いりませんー!!』 「う、嘘やん!バナナ以外に何を食うんだゴリラさん!」 『ゴリラじゃありません!!』 「キャァァァァァァ!」 マウンテンゴリラは扉をこじ開けた。image=482514738.jpg
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