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-バン-
勢いよくドアを開け放つ俺、
そのまま教室の角の山田の席に駆け寄る。
『……ぬ?』
さっきまでプリントに集中していた山田が、俺の存在に気づく。
……だが、しかし!
「遅いッ!」
山田が振り返る前に歩幅を広げ間隔を一気に詰める
『ぬ、ヒロか?』
気づいた時にはすでに遅しッ
すでに眼鏡は俺の手の届く距離!
「もらったぁぁぁぁぁぁ!」
山田の眼鏡に目掛け手を伸ばす!
『ぬぉ!』
もう少しだっ
「届けッ!」
‐カチャ‐
山田の眼鏡フレームに俺の指先がかかる!
……フ、勝ったッ
その瞬間、俺は勝利を確信したのだった。
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