いやさ、楽譜とか古代文字にしか見えないっす。

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おいおい、なんてこった…… 上履きの名前を静かに眺める美代子。 『……』 清葉高校最強生物に上履きを当てちまうなんて 「……あばば」 『……おやおやぁ、これは落とし物なのかなァ? いかんなぁ、上履きが片方だけなくて困ってるかもしれんな…… おやぁ、名前が書いてあるじゃないか……ちゃんと持ち主に返してやらんと…… ……なァヒロ?』 名前を見つめていた鋭い双眼が俺へと視線を移す。 「……は、はい」 『おやあ? よく見れば村瀬のじゃないのか、コレぇ?』 「え、あ、はぁ……そ、そう見たいっすねぇ~いやぁ、あははは」 クソッ、ふざけんなよ上履き!上履きに名前なんか書いたヤツ誰だよッ!…………俺だよ…… 俺の額からポタポタと冷や汗が流れ落ちる、 『フ、フフフフ』 ……いやぁ、滝の様な汗ってのは正にこういうことなんだろうなぁ~ 『ほぅらぁ、返すぞ?』 ニコニコしながら、上履きを差し出す美代子。 「あ、ありがとうございまぁ~す」 ……おや、まさかの許してくれる感じ? ……いや、まさかそんな……いやしかし美代子だって一応は教師だし…… 『そら、受け……』 ……大丈夫、だよな? うん、大丈夫だ!大丈夫、大丈夫…… 「あははは、すいません先生!」『とりやがれやぁァァァァ!』 な訳がなかった。 「ふぬにぅゃっ!」 -ドゴッ!メリメリッ!‐ そして、上履きの物とは思えぬ異様な音と衝撃と共に俺の視界は暗転したのだった。
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