メロンパンとカプリスその3

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椅子に座った俺の前に置かれた白い電話。 『そら、 そのボタンを押せば繋がる』 「……う、うぃっす」 指導室に着く頃には溢れた不安が重く俺にのしかかっていた。 ……なんだか、息苦しい。 若干、手を震わせつつボタンを押して受話器を取る。 「……も、もしもし村瀬ですが」 『やぁ……久しぶりだね』 ……? 受話器から聞こえたる声。 その声は聞き慣れた声で、 聞き慣れた、 つか、今日ちょっと前に朝に聞いた気がする。 「由佳里……だよな?」 『……は?』 「……は?」 『ふっ……あははっ!いや、はっはっは!あっははははは!』 声の主、何故か爆笑。
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