妹なんて萌えないぞ。

さらば俺の楽園

んでもって入学式の式場である講堂。

講堂には既に俺を含む二、三年の生徒達が椅子に座っている。

ちなみにこの学校は体育館と講堂は別々、意外にリッチな学校だ、

いや、そうでもないのか。

『……新入生が入場いたします、

在校生、保護者の皆様方暖かい拍手でお迎え下さい』

……あれこれ考えている間にどうやら始まったようだ。

ーパチパチパチー

講堂に盛大な拍手が鳴り響く共に吹奏楽部が音楽を奏でる。

ーバチバチバチバチー

ちなみに後ろの席の山田の拍手が誰よりも気合いが入っている。

しばらく拍手をしていると、

講堂の入口から新入生がカーペットを歩いてきた。

そして、次第に最前列の席から埋まっていく。

……あ、由佳里だ。

中央のカーペットを歩く一年生達の中に由佳里を見つける。

……と、由香里の顔がこちらを向く。

……こちらを一瞬睨んだように見えたが

……まぁ、気のせいだよな、うん、気のせい気のせい。