誤解ってのは怖いもんだ

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んで、二人で登校中……なのだが。 「……」 『……』 「……」 『……』 全く会話なし。 ……空気が重いょ。 「な、なぁ由佳里」 この重い空気を打破すべく由佳里に話しかける事にした。 『なんですか?』 「いや~、あの~、が、学校はどうよ?」 ……まるでお年頃の娘と上手くいっていない父親の様な質問。 『どう、って……別に普通ですが』 「あぁ、そうか……それは、よかった」 会話終了、早っ! と、思いきや。 『……兄さんは、どうなんです?』 「え?」 会話は終了したと思っていたのだが、まさか由佳里からの再開。 『……学校です』 「あ、あぁ、 ……うん、普通ながらも楽しいかな」 『普通ながらも楽しい、ですか?』 「あぁ、仲が良かった奴と同じクラスになったし、 一年の頃と変わらず普通ながらも楽しい……かな」 『そうですか……それは良かったです』 「由佳里は友達とかできたか?」 『えぇ、まだ人数は大したことはないですけど。 それなりに』 「そうか、それは良かった」 まぁまぁ、それなりに盛り上がり、 そんな感じで無事に学校へ着いた。
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