誤解ってのは怖いもんだ

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「……俺ってチャラいか?」 『……だって髪、金髪じゃないですか。 カラコンまでしちゃって』 「あぁ……うん、それな」 『……?』 「まぁ……なんだ、いわゆるハーフってやつでさ」 ハンカチで涙を拭いつつ俺は答える、 詳しくは知らないが俺の母親はアメリカの出身らしい。 『……ハーフ?』 マジですか?と言わんばかりの顔をする奏。 俺の事を初めて知った人はみんなこんな感じだ。 「そういうこと」 『そうだったんですか……てっきりお兄さんは不良さんなのかと』 「まぁ、 そう思われても仕方ないよな」 事実、昔は荒れてた訳だし。 『……その、 大変そうですねイロイロと』 「そうでもないよ、 だいたいの人は説明したらわかってくれるし」 うちの学校は大した不良はいないし、 わざわざ髪色やらで絡んでくる奴はいない。 『なんか誤解しまくりでホントにゴメンなさい』 と、深々と頭を下げる奏。 「いいっていいって、気にすんな」 『ありがとうございます、 その……お兄さんが優しい人で良かったです」 誤解が解け、奏の涙も止まりでなによりである。
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