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……
瞳を閉じて幾数分。
トントン、とドアをノックする音がする。
ノックをするのは、おそらく俺を起こしにきた由佳里だろう。
『兄さん、8時ですよ起きて下さい』
しかし、
二度寝爆睡中の俺の耳には当然、届いてはいない
その証拠に……
「……うひ、ぅえへへへ、チンジャオロースだ~!」
この寝言、なんだこいつヤベェ。
夢の中、
俺の目の前には無限に広がるチンジャオロースの平原が広がっていた、
「アハハハハハハハ!、ウフフフフ!」
その中を花畑を駆ける乙女が如く駆ける俺(実際は、なんか、乙女と言うより、ただ気色悪い……要するにキモい)
まさに理想郷。
「ヌハハハハハハハ!貴様もチンジャオロースにしてやろーカァ!」
そして更に寝言、
俺の夢の世界は普通の人間には理解できない意味不明な領域に達していた。
……恐らく、これほどチンジャオロースを愛した男はこの世にいまい。
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