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《僕》はとりあえず身体をベッドから起こした。
「あぁ、お兄ちゃん。まだ身体は起こさない方がいいよ。全身血だらけで見つかったらしいから。もう、本当にびっくりしたよもう。」
《僕》が……血だらけ?僕に一体何があったって言うんだ。
身体の方を見てみると……包帯だらけ。
その状態を把握した途端、全身という全身から激しい痛みが走り出した。
「ふっっっ!!ぐぅっっっ!!」
「あ、だから身体をまだ起こさない方がいいって言ったのに。とにかく、しばらく安静にしてなきゃいけないよ。お兄ちゃん。」
《僕》をお兄ちゃんと呼ぶ子に言われるままに再びベッドに横になった。
今までの状況を少し整理してみよう。
僕は……
えっと……僕は……
おかしいな。何も思い出す事ができない。
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