消えゆくおもひで

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綺麗な星だな。 病院の廊下にある小さな窓から僕は見た。 晴れているだろう空に散りばめられた、いくつもの星、それは今の僕の気持ちと反対のものになっているようだった。 「ふぁ・・・あっ、お兄ちゃん。こんな所にいたの。ちゃんと安静にしてないといけないって言われているのに・・・まっ少しだけだからね!いいっ?」 気づいたら白川は僕の近くにいてた。 どうやら、掛けた時に目を覚ましたらしい。 「うん、わかりましたぁ!もう少ししたら戻るよ。」 そう僕が言うと白川はゆっくりと、また僕の病室へと帰っていった。 もうちょっとだけ。 記憶のない僕にもわかるこの美しさ。 味わいたいから
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