消されたおもひで

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退院の日が来た。 「ついに退院だね!体良くなってほんと私安心ものだよぉ」 「う、うん。そうだね.」 「どうしたの?お兄ちゃん。どこか具合悪いの?」 「い、いやどこも悪くないよ.」 どこか僕は間の抜けて、危ない感じになっていた。 それも仕方ない。 僕は昨日からずっと白い箱について考えてた。 僕がそれに向かってしてた行為・・・ 懐かしいって言うのかな、何となく心地好いながらもどこかに忘れた感覚がしている。 自分の家に帰ってみればわかる。 そんな気がした。 「それではね、今度はあんなに怪我しないように気をつけて下さいね.」 見送りは掛かり付けの医者とナース、それに僕と白川だけの非常に寂しいものだった。 「はい、お世話になりました。ありがとうございました.」
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