いつか終わる永遠(ヤクソク)。

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. 傷付けて。 壊そうとして。 その度にお前はお前が俺に与えた傷を癒し、踏み止まった。 毎夜寝入った俺の胸に手を当て、鼓動を確かめて。 穏やかな顔をした。 ………知ってたか? ちゃんとお前には在るんだよ。 繋ぎ留めたくて(傷付けて)。 奪われたくなくて(壊そうとして)。 けれど大切にしようともしてくれたじゃないか。 何で気が付かない。 お前はからっぽじゃない。 虚無なんかじゃない。 心(ソレ)を知りたいと、欲しいと焦がれたお前にはもう既に在るんだ。 ………だから俺は繋ぎ留められた、ここに。 お前の傍に。 「ずっと一緒にいよう………?」 《死神》が……かつての俺の同士と上司である彼等が、ここに近づいているらしい。 近い内に大きな戦闘が在る。 ………どちらも無傷とはいかないだろう。 きっと犠牲が出る。 そのせいか表面上はわからないが、ウルは落ち着かない。 この部屋にいる間は、片時も俺から離れようとしなくなった。 ………わかっているんだ。 彼は賢いから。 戦いによってもたらされる犠牲の中に、自分か入る可能性も在ること。 そうして、俺が奪われること。 それを恐れてる。 本人は自覚していないけど。 ―――だから時間はあまり無い。 「………当然だ。」 「もう、お前は“あちら”には戻れない。お前は既に」 「―――《闇(ワレラ)》の同胞だ。」 ………だからそんな言葉で縛らなくて、脅さなくていいのに。 「あぁ…、ウルと、おんなじだ……。」 だから離れないよ、ずっと。 ……そう、約束する。 残された時間は少ない。 いつ終わる永遠(ズット)かもわからない。 それでも、お前も望んでくれるのなら。 そうありたいと願うよ。 「……暁、あの歌の終わりは何だ。」 俺の胸に手を当て、その鼓動を聞くウルの顔は酷く穏やかだ。 ………はかなくて、やさしげですらある。 ―――あの鳥もこんな気持ちだったのかな? .
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