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「あんたね! 私たちがどんなに忙しいか分かってんでしょ? 少しは協力してちょうだいよ!!」
「分かってるよ……」
「あんたの分は無いからね、どうせ、ラーメン屋で食べさせてもらってきたんでしょ」
その時、奥の居間から―パシン!―と、叩く音がして、
悟が目を向けると、父親が弟の頭を平手で殴っていた。
「こぼさずに食え!!」
2歳の弟が声を上げて泣き出し、父親がまた手を持ち上げるのを見た悟は、急いで部屋に上がって、弟の茶碗を持った。
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