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「あと他に手をつけておいた方が良い所はどこでしょうかね……」
酒場を出たものの行き先を考えて無かった様子である。
「とりあえず、地上への出口まで行ってみますか。」
津蛇はとりあえず地上と旧地獄を結ぶ道を歩き、やることを探す事にした。
「しかし、街に出るのも久しぶりですねぇ。
せっかく暇を頂いたので用事終わったら街を回ってみますか。」
やはり、のんきな津蛇であった。
人気が少ない道をひたすら一人で歩く津蛇。
決して、地底に生物が少ないと言う訳では無いが、元々ここにいるのは地上で強すぎた力や嫌われた力を持つ者ばかりである。
ゆえに、日なたに出ようとせず日陰で細々と暮らす者が多いだけである。
しかし、日陰者だからこそ自分達だけの祭り等になると熱中するのである。
津蛇も地底に降りてきたばかりの頃は目立たないように過ごしていた時期もあったらしいがその話はまた後に。
そして、地底街の入口にある橋まで到着し渡ろうとする津蛇である。
「待ちなさい。
地底の妖怪が橋の外に何の用事なのよ?」
しかし、そこに橋守である水橋パルスィが話しかけてくる。
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