日常。いつもの地底街。

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「あぁ、橋守のパルスィ殿ですか。  主からお暇を頂いたのでせっかくなので地底と地上を繋ぐ出入り口まで行って帰って来ようと思っているだけです。」  丁寧に頭を下げながら言う津蛇である。 「ふぅん……まぁ、良いわ。  地底に余計な物を持ち込まないならの話だけどね。」  余り興味が無いのか欄干に組んだ腕を乗せ、川を見るパルスィ。 「そういえばパルスィ殿最近精神的に疲れてませんか?  あなたはとても嫉妬深いと聞いた事があるので少しでも気を楽にして下さると私も嬉しいので。」  津蛇がパルスィの後方から問いかける。 「あぁ五月蝿いわねぇ……  こう甘い言葉をかければ女が落ちるとか思ってるのかしら。  本当にこんな言葉に引っかかるような女も使う男も呑気で妬ましい。」  会話が始まって早速嫉妬全開である。 「私は蛇の怪なので魑魅魍魎の中でも怨み憎しみ嫉妬心は分かる方だと思ってるんですがねぇ。  それに、女性の恨み憎しみからなる妖怪はおおよそが鬼か蛇の怪ですからね。」  まぁ津蛇は純粋な雄蛇だが、それは問題ではない。  何故なら、あわせ蛇は医療や再生の面で敬われる事もあれば、西洋の七つの大罪では嫉妬を表す動物でもあるからである。
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