嫉妬の橋姫。狡猾な蛇。

2/6
前へ
/77ページ
次へ
「食らいなさい『嫉妬「緑色の目をした見えない怪物」』。」  初めからスペルカードを発動するパルスィ。 「いやぁ、綺麗な技ですね。」  パルスィが放った自らに近づく大きな緑弾とその後に残る小さな緑弾を見て言う。  まだ、感想を言える余裕はあるみたいである。  左前方から来た弾を見て、右前方へと移動する。 「甘いわよ。」  パルスィが津蛇を見て言う。  津蛇がそれを聞き、弾幕を見ると先ほどと進行方向を変え、再び津蛇の方へと向かっていた。 「なるほど、どこまでも追いかけて来て捕まったら終わり。  しかも、足跡にも触れられないと言う事ですね。」  バックステップで少し跳び、そのまま宙に浮く。 「しかし、私は蛇なんでね。  細い隙間に入りたがるんですよ。」  大きい弾を避け、細い隙間の間に飛んで入る。 「くっ…くそっ」  一旦弾幕を全て消しまた新たな緑弾を右前方から出す。 「おや、もう新しい弾ですか。  今度はどう避けましょうか。」  とりあえず後ろに下がる津蛇。  そして、橋の欄干に背が着くまで下がる。 「おっと、もう下がれませんね。  それじゃ、また突入しますか。」  再び、小さい弾幕の間に入っていく。  そんな津蛇を見てもう無駄と思ったのか、パルスィが弾幕を消し次のスペルカードを構える。 「さぁ、小手調べは止めてもっと本気で来て下さい。」  津蛇もまだ余裕そうである。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

97人が本棚に入れています
本棚に追加