日常。いつもの地底街。

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 使用人の言葉を聞いた途端に観客達の歓声が一気に冷める (地霊殿の者と言うだけでこれですからね  主であるさとり様が街に出ないのも良く分かりますね)  津蛇がそんな事を思いながらその場を去ろうとする 「ちょっと待ちなよ  地霊殿のお偉いさんが私に何の用事だい?」  しかし、津蛇は呼び止められたので声の方へ振り向くと、そこには額から一本の角を生やした女性がいた 「星熊殿でございますか?  星熊殿ならば話があるのですが」  頭を少し下げながら尋ねる 「確かに私は星熊勇儀だが話とは何だ?」  勇儀が津蛇に尋ねる 「立ち話も何かと思いますのでそこの店の中で話しましょう」  津蛇が飲み屋の中に入る  それについて勇儀も飲み屋の中に入る 「さて、ここならば聞かれる事も無いですね  お話するので先に欲しい物を注文して下さい」  津蛇が飲み屋の一番端の部屋の中に入る 「まぁ待て  何か重要な話みたいじゃないか  話を先に聞かせておくれよ」  勇儀が真剣な表情で津蛇を見る 「……分かりました  それでは先にお話しましょう」  津蛇が話し始める
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